■夏休みはキャンプで
2003.08.13〜17

 今年の夏休みは5連休。ちょっとキャンプにハマリ気味の我が家は、ちょっと長めのキャンプに出かけたのでした。

 今回のキャンプ地は、宮崎県の椎葉村。山深いダム湖を望むキャンプ場です。今回は大分市から竹田市→産山村→高森町→椎葉村というルートを走りました。

 椎葉村の役場前のAコープと、中園商店という酒屋さんと文具屋さんと駄菓子屋さんとレンタルビデオ屋さんが一緒になった、この近辺の若者の需要を一手に引き受けている不思議な店で食材とビールを買い込み、そこからまた30分林道を走ると、かいがけの里キャンプ場に到着です。


 この「かいがけの里キャンプ場」には、ロッジと常設テント、それにプールと五右衛門風呂があるキャンプ場です。特に五右衛門風呂は初体験なだけに楽しみです・・・が自分でわかさなければいけないのでパパとしてはちょいとめんどくさかったりもしますが・・・笑

 左のひまわりの花壇の横に、早速テント設営です。我が家は、妻、長女(5歳)、次女(7ヶ月)というメンバーですので、テント設営は私一人での設営。ビールを我慢して黙々と汗だくになりながらの作業。荷物を下ろして、テントが立ち上がるまでに約1時間半ほど。その後、ビールタイム・・・椎葉湖を見下ろしながら、ようやくキャンプ気分です。



 妻と長女は、私がテントを設営している間、調理部隊。・・・といっても、我が家は調理器具はクルマの収納スペースの問題でシンプルな仕様なんで、あんまり凝った料理はできません。

 周りのテントからもいい香りが流れてきます。どこもキッチンは雑誌のアウトドア特集のようにばっちり決まってます。オリーブオイルの香りなど、我が家では望むべくもない香り・・・。これだけ山奥のキャンプ場になると、みなさんさすがに慣れてます。

 キャンプ歴まだ1年の我が家は、そんな周りのキャンパーの方々の道具を見たり、使い方を教えてもらいながら、次のキャンプに思いを巡らしたりもするわけで・・・。今回、隣のテントの方がアウトドア用品を扱っている釣具屋さんを経営している方で、いろいろ教えてもらいました。



  さて、一晩明けると子供たちは遊びモードに突入。子供はすぐに周りの子たちと仲良くなり、虫取りをしたり、ボールで遊んだり・・・。私もキャンプ場の子供たちを引き連れてプールへ。

 久しぶりに子供たちと全力で遊ぶと、運動不足の体がすぐに音を上げます。かなり、いけてません(笑) 



 夜は、みんなが持ってきた花火を持ち寄って花火大会。小学校高学年の子供たちが、リーダーになって子供たちをとりまとめてくれます。

 親は、テントサイトで花火を眺めながらビールを飲みながらゆっくりした時間をすごすことができます。まだまだ子供の小さい我が家は、非常に助かります。うちの子もいつくらいになったら、こういったことができるようになるのかしら・・・。



 椎葉村はこのお盆の時期は夏祭りがいろいろな地区で開催されています。この日は尾平地区の小学校でお祭りということをキャンプ場の管理人のおじさんに教えてもらったので出かけてみることにしました。

 ・・・と、いきなり道を間違え、未舗装のとてつもない林道へ。四駆でもない我が家のクルマは、何とが脱出・・・。

  なんとか、目的の小学校にたどり着きましたが、昼のメインのイベントは終了した後。しょうがないので、小学校の周りをお散歩。このあたりは、ヤマメ釣りのポイントとしては有名なところらしく、たくさんの人たちが釣り糸を垂らしていました。
 こんな山の中なのに、水量も非常に多くて、水が澄んでいるのにびっくり。椎葉村のほかの川でもそうですけど、独特の美しい水色が神秘的です。

 あとで前出の釣具屋さんに聞いたところ、あそこは本当は川底が見えるくらいきれいなそうな。水量があるので30cmオーバーのものが結構釣れ、ほかで釣るヤマメよりも遙かに大きいとか。なので、釣り道具の選び方も、普通のヤマメ用のものでチャレンジして無理をしないようにじっくりつり上げるとか、食い付きは悪くなるけど大きめの道具で確実につり上げたりなど、趣向を凝らすんですって。


 百済の里「南郷村」へ


 今年のお盆は天候がすっきりしなかったので、雨の降る日に、お隣の南郷村まで足を延ばしてみました。
 椎葉村から南郷村までは狭い林道をぐねぐねと30km/hくらいで進むようなペース。うーん、忍耐力のいる世界だぁ・・・。
  と、突然立派なトンネル。ひたすらまっすぐに続く高速道路のような2.7km。あまり大きな声で言えないけど100km/h。まだまだスローライフの境地にたどり着けない、未熟者の私です。
 トンネルが終わるとまた、有無を言わさず時速30Km/hの世界に引き戻される。この時間感覚の切り替わりが、ミョーな感じだ。なんだか、時差ぼけのような感覚。

 クルマは南郷村の市街地へ。同じ村だけど、椎葉村から出てくるとかなりの都会。まずは、神門(みかど)神社へ。
 神門神社というのは、国の重文なのだ。でも建物はかなり質素。重文と言うことで期待していったのだけど、ちょっと肩すかしを食う。

 でも、左上の写真を見てもらうとわかると思うのだけど、屋根の上の飾りなどはあまり見たことのない感じだ。どちらかといえば、孔子廟に近いような気もする。だから、百済の里なのか??? ちょっと不思議が増えてきた。



 その神門神社の横にはなにやら巨大な木造の建物がある。「西の正倉院」の看板の通り、奈良の正倉院の1/1の複製品だ。工法まで当時に近い形で再現されている。と言っても簡単に複製を作らせてもらえるわけではなく、先ほどの神門神社に正倉院と同じ模様の鏡が伝わっていることから、西の正倉院として建てられたものだ。

 神門神社にはなんと33面の銅鏡が伝わっている。そのうち24面は百済の王族の遺品。朝鮮半島の百済の国はもともと大和朝廷と同盟国であったことは知られるが、西暦662年の「白村江の戦い」で百済と日本の連合軍は新羅と唐の連合軍の前に大敗、百済は滅亡する。

 百済の国から広島の厳島に逃れた王族は、その後畿内に定住。その後動乱を逃れ、北九州をめざした。しかし、嵐に巻き込まれた一行は、宮崎の二つの浜に流れ着く。「金ヶ浜」にたどり着いた父「偵嘉王」とその一行が逃れた場所が、この南郷村とのことなのだ。

 「偵嘉王」の一族は、優れた技術と文化を南郷村の人々に伝え、村人から尊敬とあこがれの念を持って迎えられたらしい。「偵嘉王」が戦で亡くなると、ここに神門神社を建立し祭ったのだ。

 先ほど行った神門神社は、そういった流れから朝鮮風の作りを残しているのだろう。そうして、その「偵嘉王」が持ち込んだ鏡はこうして南郷村に伝わったのだ。都からこれだけ離れた場所で、これだけの鏡が見つかるというのは非常に珍しいとのこと。どちらかというと、1,300年以上前の宝物が離散や盗難もなく、こうして現代に伝わったということの方が神秘的なように感じる。宮崎は不思議だ。




 先ほどの正倉院から一段下がると、これまた特徴的な建物がある。これが「百済の館」だ。

 韓国の古都「扶餘(プヨ)」の王宮跡に建つ(元)国立博物館の客舎をモデルに原寸大で復元されたものらしい。
 左下の写真を見てもらえばわかると思うが、内装の美しさに感激する。この建物も韓国の職人さんの手によって作られたとのこと。

 内部には韓国の衣類や装飾品の展示や、おみやげ品の販売を行っている。



 これだけ歩くとお腹がすいてきますね。神門神社の鳥居の前に、おみやげ物と食事のお店があるので、立ち寄ってみましょう。

 ここ、南郷村はこんにゃくの産地としても有名な場所とのこと。メニューもこんにゃく一色。我が家は、こんにゃく南蛮とこんにゃくステーキにチャレンジ。

 まずは、右上の写真のような付け合わせの品々がテーブルに運ばれてきます。左下はごま豆腐のこんにゃく版、「ごまこんにゃく」。こんにゃくの黒豆もどきや、あたかもお米のような「こんにゃくお粥」・・・など、気合いの入ったこんにゃく料理が出てきます。テーブルに運んでくる際には、係りの方が料理の説明をしてくれるのでこんにゃくとわかるのですが、言われないと普通の料理と思って食べてしまいそうです。

 左上が「こんにゃく南蛮」。そう、宮崎名物鶏南蛮のこんにゃく版。この食感は鶏肉のよう・・・。右下のこんにゃくステーキも、まるで牛肉のよう。正直に申して下手なステーキを食べるのなら、この代替えを食べる方がうまいように思います。
 どのメニューも、オリジナルの素材に近づけるために、各こんにゃくの食感を調節してあること。ここまで凝られると、感激です。こんにゃく恐るべしですね!

ここはパワナビで紹介されてました


 椎葉に戻ってきました

 また、南郷村から先ほどの林道を使い椎葉に戻る。やはり、そこだけ異次元のトンネルだけはぶっ飛ばし、そのほかはスローライフで・・・笑

 ここのキャンプ場の夜の楽しみは五右衛門風呂。五右衛門風呂付きの浴室が二棟あり、宿泊者は自由に利用ができるのです。

 といってもめんどくさがりの私は、火をおこし、水を温め・・・ということはせず、他人がわかしてくれるまでじっと待ちます(笑)

 誰かがわかしてくれた後なら、水を追加し、薪を追加するだけでお風呂にありつけます。私は五右衛門風呂は生まれて初めての体験。本の知識として、風呂桶の底に板を沈めて入るらしい、ということだけしか知りません。妻は、昔、おばあちゃんところが五右衛門風呂だったと言うことで経験者。ここは、妻に先に入らせることにしましょう。
 さすが妻は経験値が高いだけあり、さっさとうまく入ります。ふむふむ、そうやって入るのね。石川五右衛門がこれで死んだぐらいですから、研究する私も真剣です。

 そうして自分の番。写真上に写っている、木の板をそっと沈めながら入るのね。案外簡単に板は沈みました。問題はそこから。デカイ私は、体を小さくして入らなければなりません。

 風呂釜の側面の部分は、やけどをするからさわっちゃいけない・・・って言われても、体が入らない。風呂釜の側面の部分をそっとさわる。ちょっと熱いけど、さわれなくはない。
  じゃ、背中で触っても大丈夫だな・・・思い切って、背中を風呂釜の側面に押しつけてみる。大丈夫、ふふふ、勝った・・・そんな勝ち誇った気分。勢いよく、風呂釜のお湯が洗い場に流れ出す・・・気持ちいい。

 結局は、肩までつかることは物理的に不可能だったのだけど、五右衛門風呂の気持ちのいいこと。家のお風呂と違い、どんどん体の芯から暖まってくるのだ。温泉だと、毛穴から暖かい物質がぐぐぐって侵攻してくるような感じなんだけど、それとも違う独特の感じ。
 遠赤外線って、これのことなのね。妙に納得。

 お風呂から出た後も、長い間、汗の吹き出しが止まりませんでした。うーん、湯上がりのビールはうまい!

 そんなこんなで、2泊の予定だった椎葉でのキャンプは気づけば、4泊5日という長期キャンプになっていました。日の出とともに目が覚め、日没がくると眠くなる、雨が降れば雨の音とともに眠り、風が吹けばテントのロープを締め直す。そんな当たり前の生活を終えて、大分市高城の我が家に帰り着いての感想「うー、息苦しい」。いかに自分の家の周りの空気が汚れているか、ようやく体で感じました。それでも、夜間営業のスーパーやコンビニが、そしてブロードバンドがない場所では生きられないわけで(笑)、次のキャンプの場所をネットで探し回る軟弱者の私なのであります。

 大分に戻って、国東半島MLに以下のような投稿をしました。

13〜17日まで4泊5日で宮崎の椎葉村のキャンプ場でキャンプをしてきました。 宮崎のあのあたりって、縄文時代の狩猟民族の香りがして(どんなんや!)たまらないですね。今回椎葉は2回目なんですけど、ますますファンになっちゃいました。また、通いそうです。

宮崎の山中って不思議なところです。近い雰囲気といえば、北海道のアイヌの村のような雰囲気・・・。山険しい中に、いろいろな方が入ってきて(平家の落人とか、百済の王とか)、新たな文化が伝わり、みなその土地から離れずに一生を終える。世間から逃れてきた人々が安住できる土地。それを追ってきた人たちまで、なぜか一緒に住んでしまうような土地。

日本って、もともとそういった国だったのか。日本が失ったものがそこにはあるのか? 

それとも、ここ独特の空気が、積極的に他の違う文化を育んだのか・・・インカ帝国のように・・・。

いろいろ考えさせられる場所です。

そう言えば、国東半島もこれに近い空気が流れてますね。
共通するのは、神の存在が近いこと? よく解らないけど、そこら中に神がいるような気がします。
自然に圧倒されて、ひれ伏してしまうような雰囲気。これが、神が近い感じがする理由なのかなとも思いますがどうなんでしょうね。

このまま哲学者か宗教家になりそうな雰囲気なのですが、必ず、キャンプ場から里に下りてビールをしこたま買ってくる私には、まだまだ修行が必要なのでした(笑)

で、大分に帰ってきて、あまりの空気の汚さに閉口しております。


まだまだ、キャンプ素人の私ですが、ますますキャンプにはまりそうな夏休みでした。

<おしまい>



おまけ

2003.08.24 Reported by Kadowaki_K